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東郷 訓*; 滝塚 知典*; 中村 誠; 星野 一生; 小川 雄一*
Journal of Nuclear Materials, 463, p.502 - 505, 2015/08
被引用回数:9 パーセンタイル:60.64(Materials Science, Multidisciplinary)仮想ダイバータモデルと非等方イオン温度を導入した1D SOL-ダイバータプラズマシミュレーションコードを開発した。非等方イオン温度を導入することにより、運動量輸送方程式の2階微分イオン粘性項を排除できた。その結果として、ダイバータ板での境界条件は不要となった。ダイバータとシースを模擬するために、仮想ダイバータモデルを導入した。これは粒子、運動量、エネルギーについての人為的なシンク項として記述する。仮想ダイバータモデルの導入により、数値計算上取り扱いが容易な周期境界条件の適用が可能になった。このモデルを用いて、ボーム条件を満足するようなSOL-ダイバータプラズマをシミュレートすることができた。イオン温度の非等方性の規格化平均自由行程への依存性、Braginskii形式のイオン粘性の妥当性についても調べた。
松本 太郎; 岸本 泰明; Li, J.*
電気学会プラズマ研究会資料 (PST-05-17), p.83 - 86, 2005/03
トカマクをはじめとする磁場閉じ込めプラズマでは、さまざまな時定数及び特徴的長さを持つ乱流揺動と、それによって二次的に生成される帯状流(zonal flows)と呼ばれる層流が、多様な揺らぎの構造を形成し、輸送現象に影響を及ぼしている。このような乱流が支配する輸送の解析には、シミュレーションによる再現とともに、乱流の特性をさまざまな側面から特徴付けることが必要である。カオス時系列解析では、揺動の時系列データ含まれる乱れ(irregularity)を生じさせる原因が、誤差や衝突的統計性(ランダム)に起因するのではなく、力学系に内在する非線形性に起因するとの観点から、系の特徴づけを行う。本研究では、ジャイロ流体モデル(1,2)と呼ばれる運動論的効果を取り入れた流体モデルを用いて、微視的不安定性である電子温度勾配(ETG)モード及びイオン温度勾配(ITG)モードの3次元スラブ配位シミュレーションを行い、異なる温度勾配とそれに伴って変化する帯状流強度の下で、電場の揺動から得られる相関次元及びリヤプノフ指数の特性を示す。
井戸村 泰宏
NIFS-PROC-58, p.46 - 50, 2004/07
数値トカマク計画では、トカマクプラズマにおける微視的不安定性、及びそれにより引き起こされるプラズマ乱流輸送の第一原理シミュレーションに基づく定量的評価を目指し、これまでジャイロ運動論的トロイダル粒子コードGT3Dの開発を進めてきた。講演では、GT3Dに実装されている物理モデル及び数値手法を紹介し、GT3Dから得られた最新の結果を示す。
仲野 友英; 久保 博孝; 朝倉 伸幸; 清水 勝宏; 東島 智
プラズマ・核融合学会誌, 80(6), p.500 - 510, 2004/06
ダイバータプラズマにおいて水素イオン温度の空間分布はプラズマ及び不純物の輸送を調べる上で重要なパラメータである。本研究では、JT-60Uダイバータプラズマにおいて、リチウム様炭素イオン(CIV)の主量子数n=6-7遷移によるスペクトル線の拡がりから水素イオン温度を測定した。このような高電離高励起状態の炭素イオン(CIV n=7)が生成されるのは、励起状態の水素原子からヘリウム様炭素イオン(CV)への電荷移行過程による。これを実験結果と衝突放射モデルによる計算結果を比較することにより明らかにした。実験で得られたスペクトル線形状から、2つの温度成分が導かれた。これはダイバータ部の低温水素イオンと、主プラズマ周辺の高温水素イオンの温度を反映していると考えられる。これを定量的に理解するため、モンテカルロ法によるプラズマ輸送計算を行い実験結果と比較した。
上原 和也; 福本 亮介*; 津島 晴*; 雨宮 宏*
Journal of the Physical Society of Japan, 72(11), p.2804 - 2810, 2003/11
被引用回数:4 パーセンタイル:34.25(Physics, Multidisciplinary)静電プローブによる強磁場中のイオン温度の有力な測定法であるイオンセンシティブプローブの性能を拡張する目的でイオンセンシティブプローブの電子障壁の有限幅を考慮した粒子シミュレーションを行った。電子障壁の高さhに対するイオン電流の依存性を計算して、実験的に得られるイオン電流-h特性からより正確にイオン温度を評価できることが示された。hがリモート制御できるような改造型のイオンセンシティブプローブをJFT-2Mのプラズマに適用し、オーミック加熱時及びL/H遷移時のイオン温度を測定することに成功した。
小林 進二*; 逆井 章; 小出 芳彦; 坂本 宜照; 鎌田 裕; 波多江 仰紀; 大山 直幸; 三浦 幸俊
プラズマ・核融合学会誌, 79(10), p.1043 - 1050, 2003/10
JT-60Uでは従来より分光器とCCDカメラを組合わせた荷電交換分光(CXRS)装置を開発しており、最高16.7ミリ秒でのイオン温度・回転速度計測が行われてきた。今回開発したフィルター法を用いた装置は、中心波長の異なる3つの干渉フィルターに光電子増倍管を組合わせることによって、従来より1桁以上速い時間分解能でスペクトルを分光計測することが可能である。各干渉フィルターを透過する信号の強度比はスペクトル形状を反映しているので、Maxwell分布を仮定し、強度比をあらかじめ計算したうえで実測値と比較することにより、イオン温度・回転速度の時間変化を短時間に評価することができる。ADCのサンプリング時間は最高160マイクロ秒で、最大空間6点の同時計測が可能である。本計測装置をJT-60Uのプラズマに適用したところ、従来の装置では観測できなかった、内部崩壊及び周辺部崩壊におけるイオン温度と回転速度の急速な時間変化を0.8ミリ秒で評価することが可能となった。
Li, J.; 岸本 泰明
Physics of Plasmas, 10(3), p.683 - 688, 2003/03
被引用回数:14 パーセンタイル:41.52(Physics, Fluids & Plasmas)巨視的スケールの乱流と微視的スケールのシア流間の相互作用は磁場閉じ込めプラズマにおける新しい研究課題となっている。本研究においては、このときの鍵となる相互作用が半巨視的スケールのイオン温度勾配(ITG)モードと電子温度勾配(ETG)モード乱流から生成された微視的スケールの帯状流を例題として取り上げている。微視的スケールの帯状流がITG乱流の径方向の非局所モード間結合をもたらすことを解析的に見出した。
井戸村 泰宏; 徳田 伸二; 岸本 泰明
New Journal of Physics (Internet), 4(1), p.101.1 - 101.13, 2002/12
ジャイロ運動論的トロイダル粒子コードを用いて反転磁気シアトカマクにおけるイオン温度勾配駆動(ITG)モードを解析した。反転磁気シア配位においてはITGモードはスラブモードとトロイダルモードが結合したモード構造をとることがわかった。この性質は、特に、領域において顕著に表れる。また、及びという勾配パラメータによってモード構造はスラブモードからトロイダルモードへと変化する。これらの結果から、反転磁気シアトカマクにおけるITGモードはスラブITGモードとトロイダルITGモードの競合により決まっていることが明らかになった。
上原 和也; 前田 満; 津島 晴*; 雨宮 宏*
Contributions to Plasma Physics (CD-ROM), 42(2-4), p.384 - 388, 2002/04
実験的に得られているトカマク周辺のプラズマパラメーターから電子及びイオンの粒子拡散係数D,Dや熱拡散係数,を求めるためのスクレイプオフ層の輸送モデルをさらに発展させ、より精密なものにした。粒子保存の式とエネルギー保存の式が解かれ、今まで無視していた電離と荷電交換損失によるソース項も正確に取り入れた。Dと(j=e,i)は磁力線に沿った結合長L,イオン温度T,電子温度T,密度と温度勾配の減衰長,,それにマッハ数Mの関数として表現される。JFT-2Mの静電プローブ類でこれらのデータは得られているので、Dやが正確に求められる。評価の一例として、JFT-2Mで得られているT/T=26,M=0.060.2のパラメーターではDDDという結果が得られた。ただし、Dとは測定点におけるボーム拡散係数と新古典論に基づく拡散係数である。
Lee, S.; 近藤 貴; 芳野 隆治; Cho, T.*; 平田 真史*; 三浦 幸俊
Transactions of Fusion Technology, 39(1T), p.151 - 154, 2001/01
本研究ではレーザーを用いた開放端系プラズマ内部のイオン温度、及び高速イオン計測手法を提案する。さらに核融合反応により生じた粒子がヘリウム灰として残留する割合や重水素-三重水素比等、炉心プラズマの実現と制御に対し重要な物理量の測定手法についても述べる。炭酸ガスレーザーによる微少角協同トムソン散乱法では、開放端装置における軸方向イオン温度及び高速イオン密度分布が単独のビームラインで同時計測可能である。また磁場に垂直な方向の散乱光成分を検出することで、イオンサイクロトロン周波数に共鳴した櫛形のスペクトル分布からヘリウム灰密度や燃料比が推定できる。本論文では開放端型炉心プラズマからの散乱光強度を計算により求め、本方式の実現可能性を示すとともに、現在稼働中のタンデムミラー装置GAMMA10において実証試験を行うための新計測方式についても言及した。
Lee, S.; 近藤 貴; 米本 義一*; 三浦 幸俊
Review of Scientific Instruments, 71(12), p.4445 - 4448, 2000/12
被引用回数:6 パーセンタイル:44.18(Instruments & Instrumentation)本論文ではJT-60Uにおける炭酸ガスレーザーを用いた協同トムソン散乱法の信号解析手法と新たに開発した周波数分解用フィルターバンクについて言及した。プラズマ中のイオン温度や高速イオン分布を評価するためには十分なS/N比(信号-雑音比)を確保しながら散乱光の周波数成分を分解する必要がある。また協同トムソン散乱では散乱光はパルス的に受信されるため回路内にフィルターする必要がある。そこでJT-60U協同トムソン散乱で予想される散乱スペクトルの周波数分布を計算で求め、透過周波数等フィルター特性を最適化しフィルターバンクの設計、製作を行った。さらに本研究では周波数フィルターの設計の際、炭酸ガス励起迷光フィルターやヘテロダイン検波器の特性についても詳細に議論しており、協同トムソン散乱計測の信号検出にかかわる基本特性を総合的に評価している。
近藤 貴
プラズマ・核融合学会誌, 76(9), P. 888, 2000/09
電磁波の散乱波長がデバイ長より大きい場合の散乱現象。その散乱波長域で熱揺動以上の波動・乱れが励起されている場合は、そのスペクトル測定に用いられる。他方、熱揺動の場合の散乱スペクトルはイオンを遮蔽する電子群の協同(集団)運動のドップラーシフトを受けて、電子とイオンの双方の速度分布関数を反映する。後者を利用して、1970年代にはCOレーザーなどを用いてイオン温度計測の一手法として開発されたので、イオン・トムソン散乱とも呼ばれる。近年、核燃焼プラズマの粒子計測法の有力な候補として見直され、光源としてジャイロトロン(ミリ波)あるいはCOレーザー(波長10.6m)を用いて研究が行われている。前者は、JETで高エネルギー粒子を対象として測定が行われて(波長2.1mm)、TEXTORに引き継がれている。散乱角が大きくとれるが、プラズマ中の屈折のため散乱場所を同定する必要がある。後者はJT-60Uで開発が進められており、波長が短いため小角散乱にする必要があるが、屈折の問題は無く散乱場所の同定は容易。
前田 満*; 上原 和也; 雨宮 宏*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 38(5A), p.2971 - 2972, 1999/05
被引用回数:4 パーセンタイル:23.78(Physics, Applied)トカマク周辺プラズマの流れ(マッハ数)の測定方法を拡張する研究を行った。従来、流れの測定にはマッハプローブが用いられているものの、電子温度≧イオン温度の仮定のもとで、マッハ数を求めることが一般的であった。しかし、近年JFT-2MやTEXTORにおいて、イオンプローブを用いた周辺プラズマの測定では、イオン温度電子温度の結果が得られている。本研究においては、これらの点に鑑み、非対称ダブルプローブと、マッハプローブから構成されるプローブを製作して測定を行った。イオン温度と電子温度は非対称ダブルプローブを用いて、マッハ数はマッハプローブの平板が磁力線に平行になった位相での両電極の飽和電流比にイオン温度/電子温度の比を考慮して求めた。その結果、より正確なマッハ数が求められる測定方法が可能となった。
J.S.Koog*; 逆井 章; 小出 芳彦; 白井 浩; 鎌田 裕; 福田 武司; 芳野 隆治; JT-60チーム
Review of Scientific Instruments, 70(1), p.372 - 374, 1999/01
被引用回数:3 パーセンタイル:33.25(Instruments & Instrumentation)干渉フィルターを用いた荷電交換再結合分光法により、JT-60UプラズマのL-H遷移時、鋸歯状振動発生時のイオン温度、プラズマ回転速度を1msの高時間分解能で測定した。この計測システムは、JT-60Uでの光を光ファイバーを通してフィルター分光器に入射して、1/3ずつの光の分岐した後、3枚の干渉フィルターで分光し、3台のフォトマルで検出する構成となっている。干渉フィルターは、測定するイオン温度の範囲に合わせて、中心波長、バンド幅が選択される。3つのフィルターにより、スペクトルは中心波長付近、両サイド波長の3成分に分けられ、それぞれの強度比からイオン温度、回転速度を決定するL-H遷移時は、端プラズマ付近でイオン温度の急速な上昇及び回転速度の変化を測定した。プラズマ端で閉じ込めが改善され、プラズマ中心に向けて熱が伝導する様子が、各位置の時間変化から観測された。
津島 晴*; 上原 和也; 雨宮 宏*
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.2, p.81 - 84, 1999/00
JFT-2Mのスクレイプオフ層では、新型の2つのダブルプローブを用いてイオン温度が測定され、通常のラングミュアプローブにより密度と電子温度を測定しているが、これらの諸量はいずれも指数関数的に減少する結果を得ている。これらの値を用いて、スクレイプオフ層の粒子熱輸送係数を求めた。今回の成果は、従来無視していた、中性粒子によるソース項を正確に取り入れることによって輸送モデルを見直し、粒子・熱輸送係数を修正した。その結果リミター端でのT=80eV,T=6eVの時の粒子拡散係数D=0.6~0.7m/s、電子熱拡散係数=2.0~2.7m/s、イオン熱拡散係数=2.3~2.5m/sという値が得られた。この値は、ボーム拡散係数の数倍の値となっている。
上原 和也; 河上 知秀; 雨宮 宏*; K.Hoethker*; A.Cosler*; W.Bieger*
Nuclear Fusion, 38(11), p.1665 - 1674, 1998/11
被引用回数:25 パーセンタイル:61.85(Physics, Fluids & Plasmas)日-EC国際研究協力の一環として行われた「回転プローブを用いた周辺イオン温度によるHモードプラズマに関する原研-KFA(ユーリッヒ)共同研究」の成果である。KFA(ユーリッヒ)研究所で開発された対称回転プローブと理研で開発された非対称回転プローブを原研のJFT-2Mトカマクに初めて適用して、周辺イオン温度とフロー速度の測定に成功した。トカマクにおける周辺イオン温度とフロー速度の測定は他にほとんど例が無く、JFT-2Mのこのデータは、Hモードを初めとする輸送物理解明のための貴重なデータベースである。
上原 和也; 津島 晴*; 雨宮 宏*
Czechoslovak Journal of Physics, 48(SUPPL.S2), p.339 - 344, 1998/00
周辺プラズマはコアプラズマとの関連で調べられているが、イオン温度やフロー速度等についてのデータの欠如により、輸送特性の解明には、多くの不鮮明な点があった。JFT-2Mでは、新しく開発された2つのダブルプローブを用いて、周辺プラズマのイオン温度とフロー速度の径方向分布を測定することに成功しているので、これらのデータを用いて、周辺プラズマの輸送モデルを作り、粒子拡散係数、電子熱拡散係数、イオン熱拡散係数を評価することを試みた。その結果、OHプラズマでは、トロイダル磁場、1.25T、安全係数4の条件下で 53m/s, 22m/s, 1.9m/sが得られ、NBI加熱時(加熱パワー0.3MW)は、同じ条件下で、 1.7m/s, 19m/s, 5m/sという値が得られた。
前田 満*; 上原 和也; 雨宮 宏*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 36(11), p.6992 - 6993, 1997/11
被引用回数:6 パーセンタイル:36.78(Physics, Applied)トカマクプラズマの輸送の解明には、周辺プラズマのイオンの振る舞いや流れが重要な鍵を握ると言われている。そのような観点から、周辺プラズマのイオン温度に関する情報と流れの情報を同時に計測することは重要である。今回、非対称ダブルプローブ法を拡張させることにより周辺プラズマのイオン温度とプラズマの流れを同時に計測できるようにした。イオン温度は非対称円筒ダブルプローブを磁場中で回転させ、プローブ円筒軸が磁力線に平行になった位相での両電極のイオン飽和電流の比からイオン温度を求める。プラズマの流れは位相が垂直になった場合のデータを解析することによって求める。このようなイオン温度とプラズマの流れの同時計測は今後周辺プラズマの解明に役立つものと考えられる。
上原 和也; 仙石 盛夫; 雨宮 宏*; JFT-2Mグループ
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 36(4A), p.2351 - 2355, 1997/04
被引用回数:5 パーセンタイル:32.64(Physics, Applied)周辺プラズマの分布を瞬時測定するための新しいプロープがJFT-2Mで開発された。このプロープは、雨宮により発明されている。非対称ダブルプローブをトカマク周辺の強い磁場中で、磁場に対して平行に5個並べたもので、歯ブラシプローブと名付けられた。このプローブは、トカマク放電のほんの1ショットで、電子温度やプラズマ密度だけでなく、イオン温度の分布が瞬時に測定できる。開発に当たっては、まず1個の非対称プローブをダイバータ板に固定して測定して、イオン温度が測定できることを確認した後、歯ブラシプローブとして製作した。測定の結果イオン温度を含めた、プラズマパラメータの分布の瞬時測定に成功した。この測定方法は、拡散係数や熱伝達係数等のトカマク周辺のプラズマ輸送の解明に必要なデータを供給できるものと期待される。
上原 和也; 津島 晴*; 雨宮 宏*; JFT-2Mグループ
Journal of the Physical Society of Japan, 66(4), p.921 - 924, 1997/04
被引用回数:17 パーセンタイル:76.5(Physics, Multidisciplinary)JFT-2Mトカマクにおける周辺プラズマで、改造型イオンセンシティブプローブを用いて、イオン温度と電子温度及びH線の同時測定が成功裏に行われた。JFT-2Mの改造型イオンセンシティブプローブは、真空を破ることなく、電子の影響が制御できる障壁の高さを変えることができる。電子温度はイオンセンシティブプローブの電子障壁をラングミュアープローブとして用いることで測定され、イオン温度はイオンセンシティブプローブのイオン電極を用いて測定した。トカマクの周辺では、イオン温度は電子温度より高いという結果が得られ、ダイバータバイアスが印加されている時プラズマの閉じ込めが改善されている時は、イオン電流の減少がH線の減少と呼応しているという結果が得られた。